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「音楽に正面から向き合わないと、心から音楽を楽しめまセンよ」

のだめ

やっとはじまりました「のだめ」シリーズ。

今回は、この物語の中の中心的なテーマのひとつ、「正面から向き合う」ことについて書きます。

 

「音楽に正面から向き合わないと、心から音楽を楽しめまセンよ」、千秋の師匠であり、のだめの才能を見守る、世界的な指揮者のシュトレーゼマンのセリフ。

のだめは、この壁に何度も何度もぶち当たって、逃げたり、向き合ったりを繰り返し、最終的には乗り越えるのですが、私は、自分を重ねて、苦しくなりながら見守っていることが多かったです。

 

のだめは、子どものころにピアノの才能を見出され、有名ピアノ教室に通うことになります。

のだめの才能を伸ばそうと、ついつい力が入った先生は、間違えたのだめをきつく叱って叩いてしまい、そのことがのだめの心の傷となり、ピアノから離れることになってしまいました。

とはいえ、ピアノが好きで離れられないのだめは、しばらくしてピアノを再開し、結局は音大に入るのですが、厳しいレッスンが嫌いで、大学では落ちこぼれ。

子どものころのトラウマのせいで、音楽に向き合うことができません。

 

程度の差はあるにしても、同じような人多いんじゃないでしょうか。

子どものころに死ぬほど勉強させられたから、もう嫌だ!と思って、何もしようとしないとか、

受験で失敗したから、チャレンジするのがこわくて、簡単にできそうな無難なことしかしないとか・・・

 

のだめは、自分の好きなようにピアノを弾くことには熱中できても、楽譜通りに弾くとか、音楽の基礎を学ぶとかいうことは一切やりません。

最初からやろうとしなかったり、やろうとすると嫌~な気分になってやめてしまったり。

 

「やらなきゃ」という顕在意識が3%なのに対して、「やりたくない」という潜在意識・無意識が97%ですから、無理もないことではありますが、それでいいわけはありません。

のだめの才能を埋もれさせるのはもったいないという、千秋や、シュトレーゼマンや、オクレール先生のおかげで、のだめは、時間をかけながらも、少しずつそこを克服していきます。

 

正面から向き合うことはたいへんだけど、向き合ったからこそ、より深い演奏ができ、喜びが感じられる。

そこを目指して、音楽家の人たちは精進しているんですね。

 

そして、それは、ほかのジャンルでも同じことで、芸術や、仕事や、何でも、適当なところで無難にすませたり、本質的なことから逃げ回っていたのでは、心から楽しめるところに行きつけませんね。